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紫砂装飾
 
 
紫砂陶刻装飾について:紫砂壷の著名陶刻家「任淦庭」(1968年12月28日に病死。78歳)が亡くなられた後に、有名な陶刻家と言えば真っ先に挙げられるのは「譚泉海」大師です。そして鮑志強、毛国強、沈漢生、束旦生などが有名な紫砂陶刻家です。素晴らしい紫砂壷の上に彼らの字や画が入ると価値が一気に上がり、コレクターの間で高い人気を得ています。

譚泉海:字は石泉。1939年生まれ。国家級工藝美術大師。任淦庭の弟子。
鮑志強:字は楽人。1946年生まれ。陶藝大師。任淦庭の弟子。
毛国強:字は一粟。1945年生まれ。江蘇省工藝美術名人。任淦庭の弟子。
沈漢生:字は石羽。1946年生まれ。江蘇省工藝美術名人。任淦庭の弟子。
束旦生:字は石雪。1944年生まれ。束鳳英の弟。任淦庭の弟子。
徐安碧:1953年生まれ。江蘇省工藝美術大師。中国十大能工巧匠。
鮑仲梅:1944年生まれ。任淦庭の弟子。紫砂金銀糸装飾工藝先駆者。
     
 
     
 
     
 
     
 
     
 陶刻には「刻底子」と「空刻」に分ける事ができ、
「刻底子」はまず毛筆を使って茶壷に絵や字を書いてから彫刻作業に入る事を指します。
対して「空刻」は下書きが無く、いきなり茶壷の上に字や絵を彫刻して行く作業を指します。当然、熟練の技が要求されます。

*業界での装飾方法は清刻、沙地刻、陽刻、陰刻と着色刻の5つに分けられています。また、職人達が用いる手法(刀法)は双刀正入法、単刀側入法、渋刀、軽刀、留刀、遅刀、切刀、舞刀などあります。
     
 

有名な紫砂壺作家が製作された作品単品でも素晴らしい物ですが、更に壷底の「印款」、壷身上の「字」と「画」が良い物であれば一段と作品の価値を高めて行きます。逆に良い作品に似合わない「印款」や「字画」が入ると作品を殺してしまうとさえ言われています。作家本人の「壷外功夫」が問われます。作家の家や工房を訪ねた時に一番よく分かります。

陶刻が非常に難しい物です。殆どの紫砂壷作家が専門の陶刻家に依頼されます。陶刻家達も「陶刻」が仕事なので、依頼があれば壷の上に字や絵を刻みます。生活がかかっていますので、当然お金を貰います。但し、譚泉海大師などの有名陶刻家は場合によって断る事もあるようです。

また、贋物の壷と同じく、贋物の陶刻もあります!本人の筆跡を真似た物で、上手に書いてある書もあれば、素人でも簡単に分かるような下手な書もあります。宜興での仕入れ時、何回もこのニセ名人陶刻に出会った事があります。

紫砂作品に譚泉海大師の字と絵が刻まれます。素晴らしい作品の価値が一段と高められます!間違いない事実です。しかし、誤解してはいけません!これは「合作」や「共同製作作品」ではありません!!壷作家からの要望があって陶刻家達が字と絵を刻みますが、決して著名陶刻家達がこの作品を保証しているわけではありません!時々このような誤解を招くようなアピールサイトも見かけたりしますが、注意しましょう。

上記の陶刻家達がみんな有名な方々で、依頼される場合、当然料金も高い!なので多くの茶壷の陶刻は無名や若手の陶刻業者よって刻まれます。



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