有名な紫砂壺作家が製作された作品単品でも素晴らしい物ですが、更に壷底の「印款」、壷身上の「字」と「画」が良い物であれば一段と作品の価値を高めて行きます。逆に良い作品に似合わない「印款」や「字画」が入ると作品を殺してしまうとさえ言われています。作家本人の「壷外功夫」が問われます。作家の家や工房を訪ねた時に一番よく分かります。
陶刻が非常に難しい物です。殆どの紫砂壷作家が専門の陶刻家に依頼されます。陶刻家達も「陶刻」が仕事なので、依頼があれば壷の上に字や絵を刻みます。生活がかかっていますので、当然お金を貰います。但し、譚泉海大師などの有名陶刻家は場合によって断る事もあるようです。
また、贋物の壷と同じく、贋物の陶刻もあります!本人の筆跡を真似た物で、上手に書いてある書もあれば、素人でも簡単に分かるような下手な書もあります。宜興での仕入れ時、何回もこのニセ名人陶刻に出会った事があります。
紫砂作品に譚泉海大師の字と絵が刻まれます。素晴らしい作品の価値が一段と高められます!間違いない事実です。しかし、誤解してはいけません!これは「合作」や「共同製作作品」ではありません!!壷作家からの要望があって陶刻家達が字と絵を刻みますが、決して著名陶刻家達がこの作品を保証しているわけではありません!時々このような誤解を招くようなアピールサイトも見かけたりしますが、注意しましょう。
上記の陶刻家達がみんな有名な方々で、依頼される場合、当然料金も高い!なので多くの茶壷の陶刻は無名や若手の陶刻業者よって刻まれます。 |