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紫砂壷の造型が非常に多彩で、紫砂壷を語る時に必ず出てくる言葉は「方非一式、圓不一相」です。中国茶が数千種類あるように、茶壷の造型も非常に多く、茶葉に負けない豊富さで、紫砂壺コレクターを虜にしています。中国茶は発酵によって6大種類に分けられています。紫砂壷も歴代の紫砂藝人達の観察と研究によって、幾何形、自然形と筋紋形の3大類に分けられています。写真中心でそれぞれ簡単に紹介しておきますので、参考になれば幸いです。 |
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■幾何形(圓貨、方貨):幾何形は「光貨」とも呼ばれ、「球形」や「筒形」や「長方」と「立方」などの幾何形から成る物。輪郭、線(直線や曲線など多様の線)などで変化を持たせています。「厚但不重、穏但不笨、有骨有肉」という表現が非常に良く幾何形の壷を現わしています。代表的な名壷は僧帽壷、漢扁壷、八方壷、duo球壷、などがあります。明代の太監のお墓から見つかった「提梁壷」も光貨です。また、顧景舟氏と高庄氏の共同作品である「提壁壷」も有名です。
光貨は花貨と違って、派手な飾りがありませんので、陶藝家の腕が最も問われる作品だと言われています。シンプルでありながら、線と輪郭美をいかに表現するかが評価されます。私は個人的、収集壷には自然形、筋紋形と幾何形の3つとも持っておりますが、使う時何故か決まって、幾何形しか使いません。(^_^) |
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■自然形(花貨):自然形は又は「花貨」とも呼ばれます。自然界にある樹木などからヒントを得て作られた物か、そのままの形を壷にしてみた作品です。とにかく形が非常に豊富で、しかもとても美しく仕上げています。写真を見て分かるように、壷身だけではなく、口、盖や把までも精巧に作られています。代表作はなんと言っても有名の「供春壷」ですね。
この自然形の壷を「源於自然、却高於自然」(←自然からですが、自然以上にうまく出来ている)とうまく表現しています。松竹梅などをベースにして、それ以上の美しさを出している物もよくみます。 |
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■筋紋形:花貨と同じく自然界の瓜、花ビラや雲水紋などですが、精確さが要求され、製作が最も難しいと言われています。市場にある2、3千円物の壷は蓋を回せば直ぐに分かります、そう、壷身の「筋」と合わない物が多いのです。まあ、この価格だからこの出来だと納得しましょう(爆)。「上下對応、身蓋斉同、體形和諧、比例精確」という要求を満たす物のみが名人壷です。壺のツマミから底までの「筋」をみて選びましょう。
代表的な壷は半菊壷や合菱壷。巨匠王寅春氏の作品の中でたくさんの筋紋形を見ることができます。 |