中国茶の世界


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■制作用道具
 
 

楊勤芳名人の工具
楊勤芳紫砂名人の道具の一部

     

 


田舎では殆どの人はこれが全ての道具

     
 この差は一目瞭然!20点ぐらいの道具を指し 「これさえあれば取りあえず、紫砂壷の製作が可能です」と宜興の多くの若手は言いましたが、楊勤芳先生や沈遽華名人が「製作して行くとこのぐらいになります」と数百点の道具を見せて下さいました。故顧景舟大師がいつも弟子達に「工欲善其事、必先利其器」(職人は良い仕事をしたければ、先ずその道具を良くするべきだ)という有名な言葉を言い聞かせていたそうです。良い作品を作りたければ、まず道具作りから初めなければらならいと教育していたそうです。

そうです。紫砂壷の達人は必ず道具作りの達人でもあります!自分で道具を作れない人は市販の物で我慢するしかありません。市販の物は基本的な道具で、当然全ての作家の要望に答える事ができません。だから道具作りが非常に大切です。
同じ明針でも形の違う物を数十枚持っている作家もいれば、3、4枚だけでやっている人もいます。技術も大事ですが、道具一つで作品の「気品」と「神韻」のあり、無しが決まる説も納得できます。名人達に道具の公開に問題がないかを尋ねてみたら「全然問題ありません!私達は必要に応じて道具を作ったり修正したりしますが、作った本人以外はその必要性が理解できない事もありますので、理解できなければ使い方も分からないでしょう」。確かに、陶磁博物館に歴代の名作が展示してありますが、幾ら見てもみんな同じ気品ある作品が作れるわけではありません!みんなに公平なチャンスがありますが、皆が大師になれるわけではありません。
     
 
轆轤:陶車や転輪とも言います。昔は陶鈞とも呼ばれています。
現在は鐡で出来ている物が殆どですが、昔は木製や石製でした。巾は150mmから180mmの物です。
     
 
搭子:木椎。最も基本的であると同時に最も重要な道具の一つです。(打泥片)泥土を伸ばす時に使います。棗樹、檀樹、欅樹で出来ています。取手は18cm以上が理想で、使用後に綺麗に拭き、直射日光厳禁です。
     
 
拍子:掌。木製で、紅木が最も良く、次は棗樹、柏樹、欅樹の順になります。
打身筒の主要道具。長さは28cmぐらい。前身が11cmで、取手は18cm、幅10cmのは普通。
     
 
規車:丸い部品や壷蓋部を開ける時に使用する道具です。竹と鐡で作られた物。
     
 
明針:牛角片。茶壷やその他の紫砂器の表面加工時に使う道具。身筒明針、壷蓋明針、方頭明針、弯明針などがあります。使用時は水の中に浸け、使わない時は乾燥させて置きます。
 
独個:独果。竹、象牙、牛角や黄楊木で出来た物。茶壷の注ぎ口製作や花貨製作時に使います。長さは10cm弱の物。
     
 
木槌子:下の頂柱とセットで使用されます。茶壷の作者の印款を叩き込む時に登場します。茶壷の下にある「昌鴻小品」や「遽華製陶」の印鑑がこの3点セットで出来た物です。
     
 
印具:頂柱。木槌子とセットで使用されます。
     
 
     
その他尖刀類多数、線梗、木椎子、竹拍子、皮毛布、銅管、泥挿尺、復只、刻刀などがあります。
     
 
     
 
     

なかなか見る機会がない紫砂原石↑


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