茶趣傳説
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手指叩卓示禮(指でありがとう)
  旅先の香港や広東のレストランや現地の人の家に招かれ、主人やお店の人がお茶を入れて貰う度に、受ける人が人差し指と中指を使って、机を軽く2・3回を敲いている光景を見かけませんか。
 意味が知っている方も多いと思いますが、なんの事かさっぱり分からな い方も居るのでは?また、実際、意味は知っているが、由来が分からない 方の為に、今回はその謎を追って見ました。
 机を軽く2・3回を敲いているのは「ありがとう」という意味です。お 茶を淹れて貰う度に「ありがとう」を声にして言うのは結構面 倒?な事、 特に目上に人が淹れてくれた時、黙って受けると失礼だし、かっと言って いちいち「恐れ入ります」と礼を述べるのも抵抗があります。個人的に、 非常に「助かった」と思って「愛用」しています。
 では、何故、指で机を軽く2・3回を敲くだけで「ありがとう」になる のでしょうか?
 皆さまは中国の清代の皇帝である「乾隆帝」のお茶好きを聞いた事あり ますか。乾隆帝はお茶だけでなく、茶器や水についての研究も非常に熱心 しかも相当詳しいようで、歴代の中国皇帝の中、88 歳まで生きた超長寿 の皇帝です。
 それはお茶以外に、乾隆帝の「修身養性」にも関係がありますが、お茶 の影響について、乾隆帝自分が「君不可一日無茶」と言ったほどの愛茶人 です。

 また、その乾隆帝がよく変装して色々な所を視察した事も有名です。当 然、一人で出かけると危険なので、常に護衛達と一緒になります。江南視 察のある日、乾隆帝がある茶館へお茶飲みに行き、茶館で大銅壷(大きい 茶壷)を持った店小二が(「店小二」や「茶房」は現在のウエイター?) 数十センチ離れた高さからお茶を零さずにお客様の茶杯に入れて行くパフ ォーマンス(下の写真を参照)に大変感動したらしく、乾隆帝が思わず立ち上がって、店小二から 大きい茶壷を借り、自分について来た護勇(用心棒)達の茶杯にお茶を入 れ始めました・・・

長い口の壷
*口がとても長い壷:600mm、1000mmと1500mmなどの規格があります。
四川茶藝の中でも陳永田という方の藝が凄い!
写真は四川料理のお店「小洞天」で八宝茶を入れてくれた少年

 乾隆帝にとってただの遊び心でやっていますが、用心棒達から見ればもう大変です!皇帝が自分達の為にお茶を入れる行為があり得ない事です! 普通、全員を揃って跪き、万歳三唱すべきですが、それをしてしまうと乾 隆帝の身分がばれてしまい、これからの行動に支障が来たします。
 慌てた用心棒達がとった行動は、跪くように指で机に向かって、頭が地 につくような礼をしたそうです。後になって、乾隆帝が用心棒達にその意 味を聞いて大笑いしたそうです。
 それ以来、人からお茶をk受けると「恐れ入ります」や「ありがとうござ います」の代わりに指で机を軽く敲く風習が公認の「礼」としてずっと現 在に伝わって来ました。皆さまも今度、香港や広東旅行の時に注意深い見て下さい。また、実際レストランなどでやって見て下さい。


このようなイメージで中指と人差し指で2、3回軽く叩くと
「ありがとうございます」や「恐縮です」という意味になります。


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