茶具の紋飾(老地方茶坊)
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 茶具の紋飾は造型と同じく、その製作された時代を写しだす鏡のような物で、時代ごとに紋飾が異なります。中国人は古代からさまざまな生き物は事象に、不老長寿、豊作、子孫繁栄、などといった願いをこめて美術品にあらわして来ました。中国茶器に描かれてある紋飾の種類が人、花鳥、走獣、虫魚、風景と多種多様で、眺めるだけでも非常に楽しくさせてくれます。紋飾ひとつで商品の売れ行きを左右する重要な存在である事も覚えて下さい。簡単ですが、写真中心に代表的な紋飾を紹介しておきます。
松
竹(老地方茶坊)
梅(老地方茶坊)
 歳寒三友である「松・竹・梅」は宋代より始まり、中国の文人画で好まれる画題のひとつです。明と清の時代の茶具にもよく登場したとか。現代の中国はもちろん、日本でもよく見かけます。特に竹の絵が非常多くあります。
 田舎の福建では「竹」は「徳」と同じ発音(ミン南語、台湾語)で、竹を植えるイコール「徳」を貯める事とか(^_^) 。 竹林に居ると身体がよろこび、心が和みますので、ストレスの多い現代人にお勧めです。
 *「出於泥而不染」泥の中から出てて汚れ一つ無い「蓮」は「神聖な花」で、仏教の世界では、汚れたこの世においても、法の花を開かせる」の喩えとされるのです。
 
 
龍
 龍は中国では帝王の象徴です。龍や鳳の絵も非常に多く見る事ができます。特に龍は神聖&権力の象徴で、明と清の時代に民間では龍の紋飾の使用が禁止された事があり、龍は宮廷でしか使ってはいけない決まりがあります。

 右側の茶托の「蝙蝠」は日本ではあまり好かれていない物ですが、中国語の発音は「福」と同じなので、コウモリの絵が「幸福」をもたらしてくれると信じられています。
 
 
紅花
 天真爛漫の子供の絵は平和を象徴し、社会の安定を願い、また子だくさんをも意味するそうです。茶具に子供の登場もよくあります。人物以外に植物の絵柄も非常に多くみる事ができます。植物の紋飾には菊、桃、荷などがたくさん登場して来ます。中でも荷花の回数が最も多いような気がします。
 
 
魚(老地方茶坊)
富貴有餘
年々有餘
 魚は「吉祥」の象徴で、中国語発音は「餘」の発音と同じなので、富貴有餘、連年有餘という人々の願いが込められています。明と清では代表的な紋飾の一つです。また、魚は紋飾だけではなく、実際、中国のお正月料理に魚がよく登場するのも「富貴有餘、連年有餘」という願いが込められています。

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