・ 款識は「銘文」とも呼ばれ、茶壷(茶具)の「付属品」とされ、主な内容はその茶具が作られた時代(年号)、場所、作者、目的・用途(人に贈るとか、誰かに頼まれて作ったとか)...... 紀年款、堂名款、人名款、吉祥款などと分類されます。 款式は茶壷の盖の内側、盖の縁、壷の内側の底、外側の底、壷の腹(銘文が多い)、取手などによくみかけます。良い茶壷に良い款式があると、一段と壷の価値を高めます。逆に良い壷に下手な款式だと壷を「殺し」ます。時大彬の初期作品は、自分で壷を作った後に、名家に頼んで銘文や名前を刻んでもらったそうです。(巨匠徐秀棠の著書:中国紫砂で書かれてあります)