■花茶:6大茶の中には入りませんが、中国茶の花茶も忘れてはいけません。宋代の蔡襄「茶録」の中に既に「入貢者微以龍脳和膏、欲助其香」の記載がありました。南宋の施岳の「歩月、茉莉」の中で「此花四月開、直至桂花時尚有玩芳味、古人用此花焙茶」とあります。但し、この時代の物は固形茶に香料を混ぜただけの物で、現在の花茶ではありません。 花茶(香片、薫花茶)は明代顧元慶の「茶譜」の中にミカンの皮や蓮花を使った花茶の製造法がありました。同じく明代の銭椿年「茶譜」の中にもジャスミン、バラ、ハマナス、梔子、蘭、梅がお茶に使えるとの記載がありました。 花茶には、花だけのものと、いろいろな中国茶葉に、花の香りをつけた(ブレンドした)ものの2タイプがあります。 ジャスミン香りの茉莉花茶とモクセイ香りの桂花茶が代表。最終的に茶葉の中に花を残すものと残さないものがあります。